メボウキ(目箒、学名: Ocimum basilicum)は、シソ科メボウキ属の多年草である。日本では越冬できないので一年草として扱われる。英語由来のバジル(basil)、イタリア語由来のバジリコ(basilico)としても知られる。中国語名は羅勒。
インド、熱帯アジア原産のハーブである[1]。BasilならびにBasilicoの名称はいずれも「王」を意味するギリシャ語の βασιλεύς (バシレウス)に由来する。「バジル」と呼ばれるハーブには、O. basilicum以外の種に由来するものもふくめ、およそ150 種類の栽培品種がある。香りの主成分はメチルカビコール(エストラゴール)、リナロール、シネオール、オイゲノールで、刺激性は低く生でも食べられる。
メボウキの種子を水に浸けると、グルコマンナンを多く含むためゲル化する[2]。和名の目箒は、このゲル化した種子を目のごみを取るために使ったことに由来する[3]。
イタリア料理においては、甘くフレッシュな芳香でパスタやピッツァ、サラダに、ソースに活用されている。「バジル」「バジリコ」あるいは「スイートバジル (Sweet basil)」と呼ばれている。バジルの栽培品種、近縁種、雑種にはレモンバジル(英語版)(Ocimum basilicum var. citriodorum)、ホーリーバジル(Ocimum tenuiflorum)、タイバジル(英語版)(O. basilicum var. thyrsiflora、台湾バジルとも)などがある。
日本においては、有名メーカー製の家庭用乾燥ハーブが「バジル」と称される一方で、産地および料理からイタリア語の呼称、バジリコが使われることもある。