鶏はもっとも代表的な家禽であり、単に鳥肉といえば鶏肉を指すことが多い。牛肉、豚肉、羊肉と並んで世界で日常的に食用にされる肉のひとつである。
中部地方の一部、関西地方、九州地方では「かしわ(黄鶏)」とも呼ばれる。「かしわ」とは本来褐色の羽色の日本在来種のニワトリだが、それが鶏肉一般の名称に用いられるようになった(かしわめし、かしわうどん)。
これに対して、香川県や岡山県、兵庫県播州地方では、老鶏(特に排卵を終えた雌鶏)の肉を「かしわ肉」と呼び、販売され、食されている。
一般社団法人・日本食鳥協会では、毎年10月29日を「国産とり肉の日」としている[4]。10(とお→とり)、2(に)9(く)→肉の韻から定めた。
鶏肉は牛肉、豚肉と異なり、食のタブーに触れることが少ない食肉であるため[5]、世界中で広く利用されている。ただし鳥葬が行われる地域では一般に鳥肉を食すことは避けられている。
常用漢字表では漢字の「鶏」は音読みが「ケイ」、訓読みが「にわとり」であるため、「鶏肉」を「とりにく」と読むのは表外読みであるが、新聞常用漢字表では2001年(平成13年)に「鶏」に「とり」という訓読みが追加されているため、マスメディアでは「鶏肉」を「とりにく」と読むこともある[6]。