アサリ(浅蜊、蛤仔、鯏、英: Japanese littleneck, Manila clam、学名: Ruditapes philippinarum)は、異歯亜綱マルスダレガイ上科 マルスダレガイ科に属する二枚貝の一種[1]。食用として重要な貝の一つである。季語は「三春」[2]。
広義にはアサリ属に属する二枚貝の総称で、日本でもアサリ以外にヒメアサリ(学名: Ruditapes variegata)もアサリと呼ぶ場合が多い。
日本では古くから食用とされ、貝塚などから数多くの貝殻が出土する。
現在では、潮汁・酒蒸し・味噌汁や和え物、しぐれ煮とするほか、ヴォンゴレスパゲッティやクラムチャウダーの具などにも用いる。ビタミンB1を破壊する酵素であるアノイリナーゼを含むため、生食には向かないとの見方もあるが、伝統的にポルトガルやチリなどでは生で賞味されている[4]。
貝殻の色が白黒、水色、茶色、紫色など模様や色がはっきりしているものや、前述した様に、沖側に棲息する、薄く平べったいものが美味とされる。また、秋〜早春のアサリは身が痩せ、品質が落ちる他、泥地に棲息する全体として黒っぽいものも、味が落ちるとされる。
着底後はほとんど移動しないという生態のため貝毒が蓄積されていることがあり、浜名湖アサリ貝毒事件のようにアサリの貝毒による集団食中毒事件も起こっている[1]。