ニンジン(人参、蔘、学名:Daucus carota subsp. sativus)は中央アジア原産のセリ科ニンジン属の二年草。畑で栽培し、多肉質の根は食用にされる。
東洋系ニンジンと西洋系ニンジンに大きく分けられ、東洋系は細長く、西洋系は太く短いが、ともに古くから薬や食用としての栽培が行われてきた。クセのある香りがあり、加熱すると甘味が出る[7]。
食用とする根は長い倒円錐形で、ふつう長さは15 – 20センチメートル (cm) であるが、中には4 cmほどの短いものや、1メートル (m) を超す長い品種もある[8]。根の色は橙色のほか、赤色、黄色などの種類がある[8]。カロテノイドを含む黄色や橙色のものや、黒人参などアントシアニンを含む濃紫色や紅紫色のものがある。春から秋に大型の複散形花序を出して、多数の小さな白い5弁花を咲かせる[9]。果実は細長い楕円形で、表面を覆うように鋭いトゲが多数つく[9]。
なお、一般に薬草として用いられているオタネニンジン(朝鮮人参・高麗人参とも)はウコギ科 [10][11]の植物であり、本種とは別の科に分類される。